
FXにおいては、DD方式・NDD方式のどちらがいいのかといった論争が度々起こっています。
それぞれにメリットとデメリットがありますので一概にどちらがいいとは言えないのですが、自分の利用するFX業者がDD方式・NDD方式のどちらを採用しているのかは把握しておいたほうがいいでしょう。
ここでは、GEMFOREXがDD方式・NDD方式のどちらなのか、またDD方式・NDD方式それぞれのメリットとデメリットについても触れていきたいと思います。
GEMFOREXはDD方式・NDD方式の両方!
GEMFOREXはDD方式・NDD方式どっちなのかという問題なのですが、結論から言ってしまうとGEMFOREXはDD方式・NDD方式の両方を採用しています。
GEMFOREXが公表しているのはNDD方式のみなのですが、GEMFOREXでのFXトレードの条件などを見ていくとNDD方式だけではなく、DD方式も採用していると考えるのが自然です。
DD方式・NDD方式の両方を採用しているということはそれぞれのメリットも感じられるわけですから、FXトレーダーにとってはありがたい限りです。
ちなみに、GEMFOREXとよく比較されるXMはNDD方式のみの採用となっています。
DD方式・NDD方式がそれぞれどのようなものなのかは、以下で詳しく触れていきます。
DD方式
DD方式は、正式には「Dealing Desk(ディーリング・デスク)方式」と呼ばれるものです。
トレーダーとFX業者が1対1で取引をおこなっていくのですが、その特徴は以下の3つです。
- FX業者のディーラーを通して約定させる
- リクオートのリスクがある
- 海外FXよりも国内FXが主に取り入れている
DD方式のメリット
DD方式のメリットは主に2つです。
1:レートが安定している
国内FXが主に取り入れているDD方式なのですが、そのメリットとしては安定したレートが挙げられます。
実際に国内FXのレートが安定しているのは、DD方式のおかげと言っても過言ではありません。
レートの安定性というのはスプレッドの広がり方とも言い換えることができるわけですが、この点に関してはNDD方式よりもDD方式のほうが魅力的です。
2:スプレッドが狭い
国内FXと海外FXにおいては、そのスプレッドでもよく比較されます。
一般的にも国内FXのほうがスプレッドが狭いと言われており、国内FXも狭いスプレッドを実現させるためにDD方式を採用しているところがあります。
後ほど触れますが、NDD方式ではスプレッドに利益を求めることになりますので、スプレッドを限界まで狭くするといったことができないのです。
国内FXはありとあらゆる通貨ペアで狭いスプレッドを実現しているわけですが、それもDD方式のおかげなのです。
DD方式のデメリット
DD方式には2つのメリットがありましたが、デメリットもあります。
DD方式によるデメリットは、主に3つあります。
1:約定拒否のリスクがある
DD方式においては、FXトレーダーの利益がそのままFX業者の損失になります。
そのため、約定させることによってFXトレーダーが大きな利益を得て、逆にFX業者が大きな損失を出してしまうときにはその約定を拒否されてしまうリスクがあります。
一方の利益がもう一方の損失になるという関係性である以上、こういったリスクはつきものであると考えたほうがいいでしょおう。
2:ディーラーの裁量によるスリッページやレート変更のリスクがある
DD方式では、ディーラーが間に入ることになります。
間に入る以上は、そこにディーラーの意図が反映されることになります。
あえてレート変更をおこなって、スリッページが起こることも十分に考えられるのです。
ご存知のようにスリッページというのは、注文を出した価格と実際に成立した価格との間に差が出ることです。
取引が完了しても、それが希望するレートとはまったく異なるレートだったというリスクが出てくるのです。
せっかく積み重ねた利益がスリッページで消えてしまう可能性もあるわけです。
3:スキャルピングができない
DD方式を採用しているFX業者は数多く存在していますが、そのほとんどがスキャルピングを禁止しています。
スキャルピングというのは、短期間のうちに連続してトレードを繰り返すというスタイルの取引です。
DD方式ではディーラーが間に入ることになりますので、スキャルピングをおこなってしまうとディーラーのカバーが間に合わなくなってしまう可能性が出てきます。
そうなってくるとFX業者にとっては損失のリスクが大きくなってきますので、そのリスクを回避するためにもスキャルピングを禁止しているのです。
NDD方式
NDD方式は、正式には「None Dealing Desk(ノン・ディーリング・デスク)方式」と呼ばれるものです。
トレーダーが直接インターバンクから購入する形で取引をおこなっていくのですが、その特徴は以下の5つです。
- 人間のディーラーが間に入らずに注文を約定させる
- トレーダーにとってもっとも有利なレートで約定をおこなうことができる
- トレーダーの利益がそのままFX業者の利益にもなる
- DD方式よりはスプレッドが広くなる傾向にある
- 国内FXよりも海外FXが主に取り入れている
NDD方式のメリット
NDD方式のメリットは、主に3つです。
1:取引の透明性が高い
一般的にもNDD方式のほうがDD方式よりも取引の透明性は高いと言われています。
実際にDD方式の場合には間にディーラーが入ることによって、FX業者にとって不都合な取引をさせないようにすることが可能です。
しかしながら、NDD方式であれば間にディーラーが入らないからこそ、そういったリスクがありません。
2:約定拒否やスリッページなどのリスクが低い
NDD方式の場合には、インターバンクに直接注文を流すことになります。
そのため、約定拒否やスリッページなどのリスクがとても低くなります。
先でもお話しましたように、DD方式では約定拒否などが起こるリスクはありますし、その可能性もそこそこ高いです。
そう考えると、NDD方式のほうが安心してFXトレードを楽しめるのです。
3:スキャルピングOKなところが多い
NDD方式を採用しているFX業者だと、スキャルピングOKとしているところが多いです。
スキャルピングはとても魅力のあるトレードスタイルになりますので、スキャルピングをメインに考えている方であればNDD方式を採用しているFX業者を選んだほうがいいでしょう。
NDD方式のデメリット
先ではNDD方式のメリットを3つご紹介しましたが、NDD方式にもデメリットはあります。
ただし、NDD方式におけるデメリットというのは基本的にひとつしかありません。
それはスプレッドです。
NDD方式ではスプレッドが収益源となりますので、FX業者もある程度の収益が出せるようにスプレッドを設定しています。
そのため、DD方式と比べるとどうしてもスプレッドが広くなる傾向にあります。
コストを徹底的に抑えるということを考えたら、NDD方式よりもDD方式のほうが安心なのです。